入学シーズンも落ち着き、みなさまどのように着付け師生活を過ごされていますか?
昨年から延期されていた結婚式が、この春に行われているところも多いようで、
予防を徹底しながら、お支度に励ませていただいております。
さてさて、少し前になりますが
列席の現場に入っていた着付け師さんから、
困った事態のお話を聞きました。
お客様ご自前のお着物で
「丸ぐけの帯締め」が切れてしまったそうです。
彼女はひたすら謝りました。
お客様は「いいですよ」と言ってはくれますが、そうはいきません。
お式の時間も迫ります。
まずは動ける状態にしなくてはなりませんから、
切れた布を繕い着せ上げ、形にし、
会場担当者の指示を待ったとのことでした。
経験を豊富な着付け師さんだから
この対処ができましたけど。
非常にこわいです。
「丸ぐけの帯締め」
綿を布で包んだものですから
糸や生地が古いと弱っているため
引いた時にパアーーーーン!!と弾け切れます
はい。私もやってしまった経験があります。
やはりお祖母様の品で年季の入ったものでした。
帯締め
その名の通り、締めるものです。
力をかけないわけにいきません。
あーーー怖いですね
平織り、丸織の帯締めや
帯までも裂けることがあります
それってきっと寿命なんだと思うのですが、
お客様は着物とか布製品をずーーーっと使えるものだと思ってい時があります。
見るからに年期が入ったものだったり
綺麗に保管されてはいるけど、何十年も前のものだったりした時は
丁寧に扱わせていただく
その上で
「劣化破損の可能性」を説明しておく必要がありますね。
身が引き締まる
リアルに怖い現場の話しでした。
